バイリンガル子育てについて②

 

bilingual-2-top

これまでに何度かバイリンガル子育てについてバイリンガル教育について大学で教えているお友達や
バイリンガル子育てを受けた方からお話を聞く機会があったので、わたしなりにまとめてみました。

子育てはこれが正解!というものは何に関してもないものですし、また同じ話を聞いても同じ受け止め方をするとは限らないので
あくまでも私のフィルターを通した話、ということです。

参考になるところがあれば、子育てに生かして下さい。

 

バイリンガル子育てについて②

子供が少し大きくなってくるとバイリンガル、日本人である、または日本人の血が入っている、文化背景があることは
他の子、特に両親共に生まれたときからオーストラリア人である家庭の子供と比べて自分の家は、環境は違うぞ、と子供が気づき始めます。

その2では、言葉の問題ではなく、文化的背景の違いを感じている子供を育てる際に考えたいこと、をまとめました。
*これに関して「サード・カルチャー・キッズ」という本が参考になるそうです。英語版が原書なのでだんな様や
奥様が日本語で本を読まない方はそちらも参考にしてみてください。

さて、子供が他の子との違いに気づく時期としては段階があり、

  1. 5歳までは両親や周りの人が言うとおりに考え、自分が何者であるか、とは考えない
  2. 5歳から12歳くらいの間に理想や目標と現実の違いに気づき、自分と周りとの違いにも気が付き始める。
  3. 12歳以降でモラトリアムの時期に入る=模索、調査、考える、などなど
    (モラトリアム=模索期間)

で、モラトリアムを経て、自分は何者であるか、を確立=自我同一性の達成、となります。

 

モラトリアムの段階では私たちも多かれ少なかれ通った道ですが、ミックスの子供、またはバックグラウンドと違う文化圏で育つ子供は
他人との違いを大きく感じることでしょう。

bilingual-5

★ モラトリアムとは

  1. 転機を迎え、独自目標を見出そうとしている
  2. どのような社会的役割、職業、理想、イデオロギー等が自分にふさわしかについて、迷い考え思考する時期の最中。
  3. いくつかの選択肢の間で真剣に迷っている。 答えを出そうと努力をしている。
    また、自分なりの答えを出そうとして、それに拠って生きようとしている。

という時期です。 これを経て、同一性達成、となります。

★ 同一性達成とは

  1. 何らかの転機を迎え、独自の答えを出し、それに沿って生活をしている。
  2. 自分は何者なのか、なにを信じて、なにを自分の中心にするのか、真剣に考え抜き、
    自分独自の答えをだすことが出来た。 そして、その答えに基づいて日々行動している。

時期で国際結婚の家庭の子、帰国子女の場合は自分と周りの違いに気づき、その場の共通言語が使えないと受け入れてもらえない、
でも言語ができるようになると帰属意識も生まれる、という段階を経て、自分はなに人なのか、ということを考えだすようです。

日本に住んでいる子供でも「親はこういっている、世間はこういっている、こう期待されている、こうでありたいと思っている、
じゃあ自分はどう考えるのか、どんな人間になりたいのか。 そもそも人間とはなんぞや」なんて考える時期がありますよね。

そのときに親ができること

bilingual-3

  1. 自分が何者なのか、を真剣に考え抜く必要があるので、モラトリアム期が必要なのを認識して温かい眼で見守る。
  2. 親は自分の価値観や気体を押しつけることなく、子供が自分なりに考え抜いて自分で
    答えをだすことが出来るようにサポートする必要あり。 家庭外の大人や友人との交流の機会も作って。
  3. 独自の答えをだすことが出来るように、「考える」ことについて教える必要がある。

 

同一性達成するために大事なことは自尊心を持つことです。自尊心が低いと他に惑わされやすくなり、
自分で考えて統一した考えを持っても自信がなくなったりしてなかなか悩んでいる時期を抜け出せません。
自尊心を構成するもの、としては、

  1. 学業
  2. 社会的受容
  3. 日ごろの行い
  4. 運動能力
  5. 容姿

などがあるでしょう。

さらに、自尊心をはぐくむにあたって、親や人の関係が信頼することが出来るもので
あることが望ましいでしょう。 一分間ママ、なんていう本もありますが、話を聞くときには真剣に、
大切な人の大切な話なので身を入れて聞きましょう。

 

親や人の関係が信頼することが出来るものであることが望ましいと書きましたが、この状態を「愛着理論」と呼ぶそうです。
そして、愛着理論の子育てへの適応として

  1. 思いやりをもって
  2. 子供のメッセージに敏感に
  3. 一貫性をもって子供と接して。(一貫性がないと子供は親を信頼できなくなる)
  4. 無条件に子供を受け入れて。
  5. 子供の境界線を意識して
  6. 落ち着いて問題に対処する=子供を安心させて。

    *この世の終わりではありません。モラトリアム期間で自分探しをしている時も、なに人であっても自分であることには変わりはないので、
    本人には重要でも、大きな目で見たら、たいしたことはない、と割り切る第三者的な目も必要

  7. 親としての自信をもって。 不安なら助けを求めましょう。

bilingual-4

信頼関係を築くための子育てアドバイス

  1. 二時間でも三時間でも、子供の話を聞いてあげる。
  2. 子供の問題をすべて解決してあげる必要はない。
    子供への障害をすべて取り除いてしまっては子供は独り立ちできない。
  3. かわりに、子供の問題をともに認識してあげつつ、子供が自分の解決を見つけるまで一人で解決させる。
    (親にしか解決できない問題は親が解決してあげる)
  4. 話を聞いてあげると、「あ、自分は聞くに値する人なのだ」と安心感を与えることができる。
  5. 1回叱ったら、5回はほめて上げる。
  6. 「井の中の蛙」状態でいたほうが自尊心は育つかもしれないが、世界は広いし上には上がいるので比較をやめる。
  7. 他人を思いやるように教える。自分中心に生きていると、自分の不幸にばかり目がいきがち。
  8. 子供は親の問題に敏感です。親の問題を子供に押し付けないようにする。
    安心感を与えてください。親の不仲、お金、言葉の問題など。
  9. 家庭は民主主義ではありません。 善良な独裁、つまり子供とよく相談をして、
    子供の意見をふまえた上で親が最終的な決断を下し責任を取るほうが成功しやすいよう。
  10. 「誰々さんが言っていたからこうしよう」では、親の価値観を無点検で受け入れている子供と同じ。
    たくさん相談して、様々なアドバイスをふまえて、最終的な責任は親であるあなたが負うようにする。

 

オーストラリアは移民が多いので葛藤も他の国に住んでいる子供よりは少ないかもしれませんが
それでも、そしてどこにいても子供を育てるのは大変なエネルギーが必要です。
でも、それだけの見返りは必ずあるのではないかと思います。がんばりましょう!

0 Comments

Leave a reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

:-P :-D :wink: 8) :( :oops: :-? 8-O :-| :cry: :roll: :-x :evil: :twisted: :?: :!: :idea: :arrow: more »

CONTACT US

We're not around right now. But you can send us an email and we'll get back to you, asap.

Sending

©2017 IKUJI Australia

Log in with your credentials

or    

Forgot your details?

Create Account